カテゴリ:オブジェ志向( 10 )

εὕρηκα

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実に慎重に見分けねばならぬ
満月の夜だ、金の冠だ、それは何としても真実でなくてはならぬ


市井の店には信頼が置けぬ
この間も半ダース程の月を買ったが、全てすべてがまがいであった

鍍金だ、塗りだ
鉄であればまだしも価値だ
千々に泡吹く合金に、使い古しの跡までつけて
そしらぬ風して売るのは何だ

                       何Ἀρχιμήδηςのだんな、それがネーション・ステートというやつで
                       平等と効率と最善というやつで
                       ほれ、この本にも書いてますあの人も言ってます




満月の夜だ、金の冠だ、それは何としても真実でなくてはならぬ
水をもってこい
何、水も信用ならん?
重力もまがいか?

                                              何、だんなどうせニッケル鍍金ですぜ



満月の夜だ、金の冠だ、それは何としても真実でなくてはならぬ…






 
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by K_Mutori | 2012-08-15 01:38 | オブジェ志向

Cafeにて

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by K_Mutori | 2012-05-31 02:13 | オブジェ志向

十二の鉱物的肖像

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写真の独特さは、ともかくも“その被写体が確かにそこに居た”という痕跡を残す事なのかと思います。絵画と異なり、光の直接的な照応関係のある銀写真、ダゲレオタイプなどのその『存在している』印象は突出した物です。

手元に今、様々な人々のアンブロタイプ、カロタイプ、カルト・ド・ヴィジットと呼ばれる肖像写真が12枚あります。シースは剥落し、像面が危うく、判然としない物も多くあります。しかし、ガラス面の上のかすかな眼差し、崩落の過程に見える輪郭などは、その存在の突出という面において逆に、全てが判然としている写真よりよほど強烈なものがあります。

少女の写真があります。家族の、襟を正した紳士の、真剣な眼差しがそこにあります。何一つとしてそのままではいられない、フラジャイルな日々の、人の、生きる中において、それでもその存在の永続を願った誰かの悲願がこの写真達の根底に流れる様に、私には思えます。

欠損し、剥離し、崩落し、しかしその中にひらめく一条の燐光に、鉱物化した記憶の再生を想うもの。
虚空を区切り、時を眠らせ留めるもの。



 



  
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by K_Mutori | 2012-03-01 01:53 | オブジェ志向

蒸気機関III

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by K_Mutori | 2012-02-22 02:16 | オブジェ志向

蒸気機関II

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by K_Mutori | 2012-02-20 00:30 | オブジェ志向

機関車を見る

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先日、機関車の走行試験があるというので、知り合いの方々に同行させて頂きました。
もしろん写真に撮りたいという事がありましたが、宮沢賢治をはじめとする数多くの『陸蒸気』に魅せられた人々の、何がそこまで引きつけたのかを知りたい!そんな思いもありました。
果たして、駅舎で到着を待っていると、遠く辺遠のかなたから忘れられた様に鳴く汽笛。かすかに、次第に大きく振動を伝えるレイル、何かを待つ期待と、どうしようもない寂しさ。あぁ、これは少年には何とも耐え難い体験になるだろうという事は、これは分かりすぎるくらいに感じました。

噴煙を上げて黒光りする機械の、その猛々しさだけではなく、どこか強い物のいい知れぬ寂しさ、悲しさの様な物をも、蒸気機関車は体現しているのでしょう。未だ見ぬどこかへの憧れと、不安の象徴として、走るSLはあったのかもしれません。
今しも走り終えた動輪は蒸気機関の熱を伝え、白い煙は吐くため息の様に、骸炭の燃えた香を漂わせる様は、『美しきものの黒光りする唐突』と、まさに言い得るものでした。

速度、削りだしの歯車、スチーム、動輪、オイル、圧力、振動。
内在する儚さ、フラジリティに富むオブジェクト達。

未だ機械が「機能」に成り果てていない、美しい時代の遺物。
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by K_Mutori | 2012-02-19 02:58 | オブジェ志向

結晶世界

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ガラス乾板が成功して、何とか朧げながらもそのイメージを定着させた時。
まず感じたのはJ.Gバラード氏のクリスタリック・ホラー『結晶世界』の一場面でした。

アフリカのある港で、『恐ろしい程に精巧に形作られた蘭の宝石』を主人公が見いだす
そのシーン。時間が底をつき世界が結晶化して行く、その冒頭のこの光景が
強くイメージされたのです。

生物と無生物の垣根が失われて、全てが燐光を放つ結晶と化すこの物語は
あくまでサイエンス・フィクションのそれですが
しかし失われ行くものの結晶化作用、という点では非常に写真術に近しいものを
持っているのではないでしょうか!

今年最初の作品イメージもこういった点に焦点を絞って、
出来れば『結晶的植物図録』のようなミネラリックなシリーズを
お見せ出来ればと思っています。

本年も、どうぞよろしくお願い致します!
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by K_Mutori | 2012-01-02 00:50 | オブジェ志向

大掃除

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あっというまに年の瀬ですね。
日の経つのは本当に早い!せくせくと年末年始の準備をしているのですが…

大掃除だけが、全く、進みません。
写真を見て頂ければ大方察しはつかれるかと思いますが、
何しろこまごまとした物品が多すぎます。

しかも暮れにかけて方々のカメラ屋さんでジャンク品が多く出回るお陰で
机の上は、ますます混沌とした状態です。

フォクトレンダーの銘機、ベルクハイルのボディはバラバラだったものを
組上げていますし、テイラーホブソンの引伸しレンズ3本セット等は
大変嬉しいもの。
変な物ではZenzabronica D用の初期フィルムバックや
次回制作用の木製乾板フィルムバックなんかもあります。

どれもしっかりとしまうスペースがあれば良いのですが…
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by K_Mutori | 2011-12-30 02:22 | オブジェ志向

バベッジのコンピュータ

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『バベッジのコンピュータ』という本を読んでいました。
チャールズ・バベッジ卿の夢見た自動計算機関。

コンピュータと聞いて皆様はどう思いますでしょう?
アメリカで軍事の色濃い1985年、3千本の真空管と6000のスイッチで彩られた巨大な電気計算機エニアック、その威容から派生する今日に至る、そして皆様の今まさに見ているこのモニタと接続されたマッシブなコンピュータの系譜でしょうか?

しかし、チャールズバベッジ卿の夢見た計算機はその様な強靭なものではありませんでした。
紀元前より系譜を持つ計算法、アバカスから派生し計算尺、そろばんに派生する非電気的なメカニカルな計算機。
時は蒸気機関の産声も聞こえた産業革命当時のイギリス、『解析エンジン』と『階差エンジン』の機構を備え、真鍮製の何百と言う歯車のかしぎ、何千という鉛活字の重厚を備え、電力すら使わないアクティブな動作により計算結果をはじき出す自動計算装置。それが『バベッジのコンピュータ』でありました。

数値を入力し、後は正しい手順で装置を回しさえすれば正確な計算結果が導きだせる様は正に「機械からの神」だったのではないでしょうか?
その歯車一つ一つに、さてどんな力が込められているのかと、不思議に思ったに違いありません。

こうした幻想元素たるファンタシウムを多分に含んだオブジェクトの、何と美しく思える事でしょう。
本を読んでしばし恍惚、理数系の物語は『フェルマーの最終定理』もそうでしたが読み出すと止まらないものです!
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by k_mutori | 2011-09-09 00:54 | オブジェ志向

博物趣味

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先日、西荻窪のギャラリー『みずのそら』さんにて開催されていた
『鉱物Bar』にお邪魔してきました。

鉱物を中心に、理科系アンティークをふんだんにちりばめた綺羅星の様な展示で、
どうにも参ってしまうセンスの光る逸品ぞろい。
アンティークは選者のしつらえ、あつらえで輝きを増しますが、
今回は珠玉と言って良いでしょう!

鉱物(イシ)を見ながら酒を飲む、というご趣向も暑い盛りに涼やかで
大変楽しませて頂きました。
『蛍石に模した氷菓子』など、結晶質な糖菓も美味しいもの!

さて、今回そのなかで頂いてきたのが往事の蝶のイラストレーション、
博物画ですね!

ルドゥーテの様な華美な植物画よりも、
個人的にはこうした博物画の「対象を写さん」とする執念に参ってしまいます。

どうも古来より、
蝶は不思議なもの、一線引いた向こう側に居るものとして捉えられて来た様です。
生物と鉱物、夢とウツツ、
洋の東西を問わず、その感覚は同じものでしたでしょう!

確かにハタハタと舞うその姿や
結晶質のその羽のラブラドライトよろしい輝き、
そしてその脆さ、フラジリティ、
人々の感傷を誘わずにいない物と思います。

いつかはフランスは驚異の部屋、デロールで標本の一式も
買い求めたいというのが夢ですが!


それとはまた違った美しさ、
どこか月齢表に似た感覚もありますねw
お譲り頂いたLe Petit Musee de Louさんには大変感謝です。



■ギャラリーみずのそら
■Le Petit Musee de Lou
■デロール公式サイト 
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by K_Mutori | 2011-09-02 11:05 | オブジェ志向

モノクロームメインでの写真Blogです。


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