Gnossiennes

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最近、NHKにて坂本龍一さんの『Scola』新シーズンが始まって、
とても嬉しく見ています。

音楽の歴史、というのは分野外の人間にもなかなか興味深くて、
三位一体説と三拍子の同一や、グレゴリオ聖歌のコード化による譜記法の確立など、
キリスト教的世界観の探求にはまさに欠く事の出来ない独特の世界だと思います。

さて、先日の回で紹介されていた作曲家、エリック・サティ。
ジムノペティなどで有名ですが、表題のグノシエンヌ。この曲を探していました!
子供の頃に聞いた記憶があったのですが、作曲家までは分からず。
でも確かにこの曲でした。

このイメージは、今制作している『博物誌』のイメージにとても近いです。
こちらや
もちろんこちらもいいです

また映像も素晴らしい!
こういった揺らぎや、白昼夢の様な浮遊感はモノクローム写真に私が見る郷愁に
とても親しい感覚です。

速度、はかなさ、幻影。
フラグメンタルな映像のポイント・フラッシュ。

稲垣足穂翁の"弥勒"にこんな一文があります。
“ある昼休みの教室の黒板に、Iは「六月の夜の都会の空」という九字を走り書きして
直ちに消してしまった。「いや何でもありゃあしない」彼は甲高い声で江美留に云った。
「ーでも、ちょっといい感じがしやしないかい?」”

そう、すぐに消されてしまったその文字!
夢の様に黒板を滑り落ちて行く、そのかき消された白墨の端々にこそ、
「六月の夜の都会の空」のフラジャイルなイメージは存在していたのでしょう!

同じイメージを、私は自動車のヘッドライトに照らされた雨粒の中にも、
深夜の虚空に浮かぶ夜光雲の、忘れられた様な光の中にも感じます。

そして私の写真の中に、
そうした光の仄かな断片を忍ばせれたらと思うのです。
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by K_Mutori | 2011-11-08 01:34 | 写真機とレンズ

モノクロームメインでの写真Blogです。


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